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月別アーカイブ: 2025年6月

第10回鉄骨工事雑学講座

皆さんこんにちは!
有限会社本多工業、更新担当の中西です。

 

 

 1. 干渉チェックと設計検証の精度向上

3Dモデルでは、鉄骨同士や配管・設備・外壁との干渉をバーチャル空間で事前確認でき、現場での手戻りを大幅に削減できます
またリビングモデル上で溶接・輸送・建て方順序をシミュレートできるため、ミスを未然防止する効果も大きいです


 2. 業務効率の抜本改善

専用3D CAD(例:REAL4、KAP、Tekla Structures)は、部材の切断図・穴加工図・NCデータ・加工帳・工程計画をワークフロー一元管理できます 
2D図面の手作業に比べ、作図速度が向上し、ヒューマンエラーも減少します。


 3. 視覚的な理解の向上と説明力アップ

3D画面で部材構成を立体視できるため、工場・現場関係者、および施主への説明がスムーズかつ説得力あるものになります 
電子黒板やタブレットで「立体見せ」可能な体制は、顧客との打ち合わせや品質チェックにも有効です


 4. 調達・積算・工程管理との連携強化

3Dモデルを基に、部材の拾い出し・BOM作成・帳票発行・納期計画まで自動連係。従来の手配ミスや進捗遅れを防止し、工程可視化にも寄与します


5. 品質の安定化への貢献

非破壊検査(NTT/UT)計画や施工後の溶接品質検証も3D空間で事前設計可能。寸法公差・溶接部位置などをより厳密に管理できます 。


実践ステップ:3D図面導入の道筋

  1. CADツールの導入・選定
     – Tekla Structures、REAL4、KAPなど3D/BIM対応ツールを導入。

  2. 社内運用プロセスの整備
     – 3Dモデルを中心に、加工図・NC・工程帳票への展開体制を構築。

  3. 関係者への教育・共有
     – モデル閲覧用端末の整備とともに、現場・施主向け研修を実施。

  4. PDCAによる定着
     – 現場での問題点を3D上でフィードバックし、モデル精度を継続向上。


3D図面活用の未来展望

  • BIMのさらなる活用:構造・設備・建築各分野との連携深化で、統合的なプロジェクト管理が可能に

  • 脱炭素・SDGs対応:3D設計で材量最適化、資源削減・廃材最小化も実現

  • デジタル連携進展:3DモデルとCNC機械の直結や、電子黒板を使ったプレゼンが常態化へ


3D図面導入は、単なる「見やすさ向上」に留まらず、設計の検証力向上・業務効率の抜本改善・品質保証・調達精度の強化といった幅広い効果をもたらします。現場でのミス・手戻りの削減と、顧客との信頼強化にもつながるため、今後の鉄骨加工業のスタンダードとなる流れです。

今日から、10階建方‼️

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第9回鉄骨工事雑学講座

皆さんこんにちは!
有限会社本多工業、更新担当の中西です。

 

~専門用語~

 

鉄骨加工業は、鋼材を切断・穴あけ・溶接などで形づくり、現場で組立てる一連の流れを担う職能です。正確な施工と安全を実現するために、「専門用語」を理解し、図面や仕様書に即した作業が求められます。ここでは、鉄骨加工・組立の現場で使われる重要用語をカテゴリ別に深掘り解説します。


① 図面で使われる基本記号・略語

用語 意味
GL グラウンドレベル。基準となる設計面の高さ。
L=5000 部材長さ(mm)を示す指示。例:5 mの鋼材。
Φ18 穴径18 mmのドリル加工を示す。
T=10 板厚10 mmを示す指示。
HTB/HTC 高張力ボルトの種類。HTBは高張力ボルト、HTCは高張力キャップボルトの略。

② 加工指示・仕様に関する用語

用語 内容
切断長 切断後の鋼材長さ。加工前に精度確認が必須。
マーク(刻印) 鋼材に打つ識別番号。組立現場での部材一致確認に使用。
ドリル加工 穴をあける工法。ボルト径・位置・公差規定が重要。
溶接記号(JIS Z 3021など) 図面上の記号で、溶接の種類や部位を指示。
ビード 溶接後の盛り上がり部。墨筋に沿う適切な幅・高さが求められる。

③ 組立・現場用語

用語 内容
アンカーボルト 基礎に打ち込み、柱を固定するボルト。長さ・埋め込み深さの管理が重要。
グレーチング 通路床などに使われる格子状鋼材。荷重条件に応じて材料を選定。
仮ボルト 仮組み用のボルト。本締めは検査後に行う。
正ボルト / 裏ボルト 接合方向により区別。正面・裏面どちらから締めるか指定あり。
カラー入れ 部材間隙をスペーサーで保持し、ズレや変形を防止する措置。

④ 品質管理・検査に関する用語

用語 内容
NTT/UT 表面・内部の非破壊検査。NTT=浸透探傷試験、UT=超音波試験を指す。
バリ 切断エッジにできる突起。バリ取り(処理)により品質保持。
寸法公差 長さ・位置・角度などの許容範囲。組立精度に大きく影響。
R検査 部材のR曲げや穴位置など、R関連の検査項目。
表面処理(ケレン・塗装) 錆止め・塗装等の下処理を含む一連作業。施工・乾燥条件の徹底が求められる。

⑤ 加工・組立での注意ポイント

  1. 図面の読解力が品質に直結
     切断長・穴位置・ボルト仕様など、複数図面を照合して確認。

  2. マーキングは真っ直ぐ・鮮明に
     識別情報の誤解を防ぐため、墨線や刻印は丁寧に。

  3. 加工時のバリ処理と寸法確認
     溶接・組立に支障が出ないよう、手間を惜しまず品質を担保。

  4. 非破壊検査は計画と記録が命
     検査計画と合格証の管理で、現場での再チェックや証跡を明確に。


鉄骨加工業における専門用語は、品質・安全・効率を支える共通言語です。適切な理解と運用が、ミスのない現場と信頼に繋がります。特に図面読解・加工精度・検査手順を知り尽くすことが、一流の職人への第一歩です。

 

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