皆さんこんにちは!
有限会社本多工業、更新担当の中西です。
さて今回は
~鉄則~
ということで、鉄骨工事における「鉄則」を「計画・設計」「材料・品質管理」「組立・施工」「安全管理」「環境対応」の5つの視点から深く掘り下げ、鉄骨工事の成功に不可欠な要素を詳しく解説します♪
鉄骨工事は、高層ビル・橋梁・工場・商業施設などの建設に不可欠な技術です。鉄骨構造は強度・耐久性・施工性に優れている一方で、重量が大きく、現場での精密な作業が求められるため、安全管理や品質管理が極めて重要になります。
1. 計画・設計の鉄則:事前準備が施工の成否を決める
① 鉄骨工事の成功は「計画段階」で決まる
鉄骨工事では、施工の精度が建物の耐久性や安全性に直結するため、計画段階での徹底した準備が必須です。
✅ 鉄則:「施工前にBIMや3Dモデルを活用し、鉄骨の配置や接合部を事前検証する」
- BIM(Building Information Modeling)を活用し、鉄骨の干渉チェックを実施。
- 柱・梁・ブレース(筋交い)などの接合部の強度計算を行い、溶接方法を最適化。
- 工場製作と現場施工の連携を綿密に行い、納期遅延を防ぐ。
② 建物の用途に応じた構造計画
鉄骨工事には、大きく分けて「S造」「SRC造」「SS(スーパー ストラクチャー)造」などの工法があり、用途によって適切な構造を選定する必要があります。
✅ 鉄則:「建物の特性に応じた適切な鉄骨工法を選定する」
- 超高層ビル → 制振・免震構造を採用し、揺れを最小限に抑える。
- 工場・倉庫 → 大スパンの鉄骨梁を活用し、内部の空間を広く確保。
- 橋梁・大規模施設 → 耐久性とメンテナンス性を考慮した鋼材選定を行う。
2. 材料・品質管理の鉄則:適切な鋼材選定と精度管理
① 鋼材の選定と管理が品質を左右する
鉄骨工事では、使用する鋼材の種類や加工精度が建物の耐久性に直結します。
✅ 鉄則:「建築基準法・JIS規格に準拠した適正な鋼材を使用する」
- 建築用鋼材はJIS規格(日本産業規格)に適合したものを選定。
- SN材(構造用鋼材)やSM材(溶接構造用鋼材)を用途に応じて使い分ける。
- 工場出荷時のミルシート(品質証明書)を確認し、不適格材の混入を防ぐ。
② 鉄骨部材の精度管理
✅ 鉄則:「工場加工時の寸法精度を確保し、現場での手直しを最小限に抑える」
- H形鋼の曲げ・ねじれを検査し、基準を満たしているか確認。
- ボルト穴の位置・径の精度を厳密にチェックし、現場での誤差を最小限に。
- 表面処理(防錆・塗装)を適切に行い、長期間の耐久性を確保。
3. 組立・施工の鉄則:確実な接合と精度管理
① 溶接・ボルト接合の精度確保
鉄骨工事では、部材同士を接合する方法として「溶接」と「高力ボルト接合」があります。
✅ 鉄則:「適切な接合方法を選択し、強度と施工性を両立する」
- 高層ビル・耐震構造物 → 溶接接合を採用し、一体化を強化。
- 工場・倉庫 → 高力ボルト接合を使用し、施工の効率化を図る。
- 溶接部の非破壊検査(超音波検査・磁粉探傷検査)を実施し、欠陥を排除。
② 組立時の誤差を最小限に抑える
✅ 鉄則:「ミリ単位の精度管理を徹底し、施工誤差を抑える」
- 基礎工事の段階で鉄骨の設置位置を正確に測量し、基礎ボルトのずれを防ぐ。
- トータルステーション(測量機器)を活用し、鉄骨の建て入れ精度を確認。
- 組立完了後のレベル・垂直誤差をミリ単位で検証し、必要に応じて補正。
4. 安全管理の鉄則:作業員の安全と施工品質を守る
① 高所作業の安全確保
鉄骨工事は高所作業が多いため、墜落や転倒のリスクが高い。
✅ 鉄則:「安全帯・親綱・足場を徹底し、高所作業の安全を確保する」
- フルハーネス型安全帯の着用を義務化(2022年より法改正で適用)。
- 足場・作業床を確保し、安全な移動経路を確立。
- 強風時・悪天候時の作業は原則中止し、事故を未然に防ぐ。
② 重機・クレーンの安全管理
✅ 鉄則:「鉄骨の揚重計画を策定し、安全なクレーン作業を実施する」
- リフトアップ計画を作成し、荷重バランスを考慮したクレーン配置を行う。
- 玉掛け作業員・クレーンオペレーターの資格保持を確認し、安全な作業を徹底。
5. 環境対応の鉄則:サステナブルな鉄骨工事を目指す
① 鉄骨のリサイクルと環境配慮
鉄骨はリサイクル可能な建材であり、環境負荷の低減が求められる。
✅ 鉄則:「鉄骨のリユース・リサイクルを推進し、廃棄物を最小限にする」
- 解体時の鉄骨はリサイクル業者へ回収し、再利用率を高める。
- プレファブ工法を活用し、工場生産率を上げて廃棄物を削減。
6. まとめ:鉄則を守ることが高品質な鉄骨工事の鍵
鉄骨工事は、計画・品質・施工・安全・環境のすべてにおいて厳格な管理が求められる分野です。
✅ 計画段階でBIMを活用し、施工精度を向上
✅ 鋼材の品質管理を徹底し、不適格材を排除
✅ 接合方法を最適化し、耐震性・強度を確保
✅ 安全対策を徹底し、作業員のリスクを最小限に
✅ 環境配慮を進め、持続可能な鉄骨工事を実現
これらの鉄則を守ることで、鉄骨工事の品質と信頼性を確保し、未来の建築技術の発展につなげることができるでしょう。
次回もお楽しみに!
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